2006年07月29日
発掘
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「おやおやそんなに血糊を浴びて 何を斬ってきたんだィ おまわりさん」
「―お前か …何て酷ェ恰好だ」
振り返るとケバい女装をした銀時が、少しだけ広げた扇子を口元に当て壁に寄りかかっていた。
あまり返り血を浴びないように気をつけたつもりだったが、やはり分かってしまうのか、こいつには。
「どうしてこんな時間に こんな所にいんだよ」
「なんかかまっ子のみんなで慰安旅行に行ったらしいんだけどー、旅先で食中毒になっちゃったらしくて。 ダウンしてみんな病院行き。 地獄みたいな顔で苦しんでるんだってさー。 だからぁ、ヘルプ頼まれたの」
「…普通店閉めるだろ」
「それが同じもん食ったハズなのに 何故かピンピンしてるママが、『楽しみにしてくれている客が一人でもいるのなら店を開ける』って言って聞かなくってぇ、金欲しかったし領諾しないと殺されそうだったし、手伝いに来たってワケ」
クネクネしなを作り、銀時基パー子は摘んだ扇子を上下に振る。
「…いい加減やめろ。 気持ち悪ぃ」
「で、トシは何してんのさ こんな夜中に。 残業?」
「野暮用だ」
「ふ〜ん それにしちゃあ物騒だな」
(未完結・シリアス長編の繋ぎに入れようと思ってるやつ。 去年からずーっとネタ帳に放置されてんだよな… 使いたいorz)